⑧医療者の表情はよく見ている
看護師として働いていた頃、私は患者さんに接するとき、笑顔を心がけていました。
でも正直、自分の「表情」が患者さんにどう伝わっているのか、そこまで深く考えたことはありませんでした。
その日の仕事をこなすことに精一杯で、忙しいときには余裕がなくなってしまうこともあったと思います。
そんな私が患者になって気づいたことがあります。
患者は、医療者の表情を本当によく見ています。
先生の表情。
看護師さんの表情。
そして、声のトーンや話し方、ほんの少しの間や視線の動きまで。
言葉では何も言われていないのに、
「今の表情……何か悪いことがあるのかな?」
「先生、何か気になることがあるのかな?」
そんなふうに、不安になってしまうことがあります。
患者にとっては、医療者の何気ない表情ひとつが、大きな意味を持つことがあるんだと実感しました。
もちろん、医療者だって人間です。
いつでも笑顔で、いつでも穏やかにいることは簡単ではありません。
それでも、患者の立場になってみると、穏やかな表情や優しい笑顔が、それだけで安心につながることがよく分かります。
言葉では、
「大丈夫ですよ」
「心配しないでくださいね」
と言われても、そのときの表情や声のトーンが違えば、受け取る側の感じ方も変わります。
逆に、優しい表情で話しかけてもらえるだけで、
「大丈夫なのかもしれない」
「この人に話してもいいんだ」
と、少し心が落ち着くこともあります。
看護師として働いていた頃には、患者さんがこんなにも医療者の表情を見ているなんて、正直そこまで意識していませんでした。
患者になった今だからこそ分かること。
それは、表情もまた、患者を支える大切なコミュニケーションのひとつだということです。
そしてこれは、医療の場だけではないのかもしれません。
家族や友人との会話でも、言葉以上に表情や雰囲気から伝わるものってありますよね。
だから私も、誰かと接するときには、言葉だけではなく「どんな表情で伝えているか」を少し意識してみようと思っています。
看護師だった私が、患者になって初めて気づいたこと。
またひとつ、大切な学びが増えました。
🌸あなたは、誰かの表情や笑顔に安心した経験がありますか?
最後まで読んでいただき、ありがとうございます😊
このシリーズでは、元看護師として、そして乳がんステージ4の患者として経験したことや人生の再出発の中で学んだことを、私自身の言葉で綴っています。
同じように悩んでいる方や、一歩踏み出そうとしている方の心に少しでも届いたら嬉しいです💛
また次回の「おかんの学び」でお会いしましょう🌸
